これであなたも梱包マスター
毎年、国内外の梱包資材メーカーが集まる展示会が2019年10月29日(火)より開催されたエア!
今回は多くの緩衝材を取り扱うメーカー様の展示会内部を紹介してみるエア!
INDEX
- JAPAN PACK 2019(日本包装産業展)とは
- 気になる製品紹介
- まとめ
梱包材や緩衝材など包装業界には多くの業界・業種が関係しております。ネットショップや物流業界はもちろん、食品業界やスポーツ業界にも「輸送・配送」がある限り、包装業界における緩衝材や梱包材の需要は存在し続けると考えられています。
いち早く包装業界の最先端製品を知っておくことで、自社・お客様の梱包資材コストの低下が図れるとともに、より良い製品・サービスの提供を可能にすることができます。
消費税10%への増税や配送料引き上げによる物流コストの上昇において、”発送コストの削減”がより重要になってくるということになります。
本記事を参考に、国内外の包装業界における最新情報を取得し、既存の製品・サービスを見直してみてはいかがでしょうか。
- 包装業界における最新情報の把握
- 国内外の梱包資材を知ることができる
- ユーザーは適切な梱包ができるようになる
はじめにJAPAN PACK 2019(日本包装産業展)とは何かを簡単に説明するエア!
国内外メーカーが集まって、見たことない製品がたくさん見れるエア!
一般社団法人日本包装機械工業会が主催となり、10月29日(火)から11月1日(金)までの4日間、幕張メッセ国際展示場(千葉市)において、開催する包装資材の展示会です。
包装機械・材料をはじめ製造工程に関係する製品が並ぶBtoBの展示会です。
製造加工から計量、充填、包装、印刷、印字、検査、梱包さらには物流、環境、要素技術など、生産ライン全体に係る総合展示会として開催されます。
食品や日用品、医薬品、化粧品など需要業界が抱える課題の解決策を見出し、提案していく展示会となっています。
入場するには通常3000円かかるようですが、事前に登録していけば入場料無料で参加することができます。
名刺の提示が求められますが、名刺がなくても問題なく入場することができます。
受付を終え、中に入っていくと大きな会場案内図がありました。
大きな展示会において、自分たちの希望するメーカーや業種、製品をある程度絞っておくことでスムーズに会場を回ることができます。
会場案内図を頭に入れておくことは困難ですが、入り口にはパンフレットがあり、パンフレットにも掲載されています。いかに効率よく最新の製品に出会えるかが展示会の面白いところでもあるかもしれません。
各ホールごとに入口があります。訪問予定のあるブースに近い入口を調べ、入場すると時間の無駄を省くことができます。
入口の警備員さんには受付で配布された参加証を提示する必要性があります。展示会場内では参加証を首から下げておくとスムーズにメーカー様や来場者とお話ができるかもしれません。
会場内に入場してみると、多くのメーカー様のブースがそれぞれの特徴を活かして展示されています。じっくり回ろうと思うと一日では回れないくらいの規模でしょう。
別ホールもギッシリとメーカー様がいらっしゃいます。この中からお目当てのメーカーさんを探すには多くの時間を必要とするかもしれませんね。
今回の展示会の展示分類に関しては下記の内容になっています。
- 包装機械
- 荷造機械
- 包装材料加工機械
- 包装用ロボット
- 包装関連機器
- 検査機
- 検出器
- コンポーネント
- 環境関連機器
- 流通関連機器
- 流通関連サービス
- 食品加工機械
- 医薬・化粧品関連機械
- 包装資材
- 食品包装
- 緩衝材
- 梱包資材
- 梱包機器
- 検査機器
この中からネットショッピングや倉庫業、社内業務内での発送、出荷、梱包に関係する梱包資材や緩衝材、包装資材などをいくつかピックアップしていきたいと思います。
展示会内における気になるメーカー様や製品を紹介したいエア!
いろいろな製品があって、今後の梱包が楽しくなると思うエア!
展示会内において気になる製品がいくつかありましたので、いくつかご紹介させていただきたいと思います。(※撮影許可済み)
既存商品や機能性が向上した製品、デザイン性が向上した製品など様々な発見をしました。
- 自動梱包機
- ストレッチフィルム包装機
- 自走式ストレッチフィルム包装機
- ダンボール製函機
- ストレッチフィルム包装結束機
- 紙緩衝材
上記の気になる製品について1つひとつ詳しくみていきましょう。
はじめにストラパック株式会社様のブースを訪問させていただきました。
黄色の大きなアーチを描く素晴らしい展示デザインとなっておりました。ストラパック株式会社様というと梱包製品を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。実際、弊社でも半自動梱包機をいくつか使用しております。製品を見ていると、営業マンの方が製品の使い方を丁寧に説明してくださいました。
1つ目の気になった製品がこちらの自動梱包機です。
「SQ-800」という製品で、作業台に梱包したダンボールを載せるだけで自動でPPバンドをかけてくれるという利便性の高い製品です。
半自動梱包機とは異なり、PPバンドに触る必要がなく、作業台に乗せるだけで簡単にPPバンドをかけることができます。また、実演しているところを拝見した際には足元のペダルを踏むことでPPバンドをかけることが可能でした。手元にもスイッチがあり、どちらか都合の良い操作方法で使用できるとのことでした。
ネットショップや倉庫にて日々多くの梱包出荷作業を行う人には最適な梱包機械であると言えます。自動梱包機の詳細につきましてはストラパック株式会社様のホームページをご覧ください。
続いてご紹介する製品はストレッチフィルム包装機です。
株式会社大阪タイユー様の「マワールでんラッパー」という製品です。通常のストレッチフィルム包装機はターンテーブルが回転し、ストレッチフィルムを手で持って巻きます。しかし、こちらの製品はフィルムをポールに設置することにより、手で持つ必要性がありません。また、上下にスムーズに動かすことができ、手元のレバーでフィルムの締め付け度合いも調整することができるようです。
足元のスイッチでターンテーブルを回転させ、手元でフィルムを包装することができるので、時間を短縮できるとともに力も必要としません。手でフィルムを持って包装している方はこちらのタイプの製品に切り替えることで作業効率を格段にアップさせることができるかもしれません。
次にご紹介する製品は株式会社光文堂様の自走式ストレッチフィルム包装機です。
光文堂様は印刷機材の総合商社であり、機械の製造や販売、賃貸を行っています。その中でも今回気になった自走式ストレッチフィルム包装機は上記で紹介したストレッチフィルム包装機と何が異なるのか詳しくみていきましょう。
こちらが自走式ストレッチフィルム包装機です。
通常のストレッチフィルム包装機と異なり、ラッピングロボットがパレットの周りを周回し、ラッピングをしてくれるハイテク製品です。
フォークリフトを使用してターンテーブルにパレットを載せることもせず、その場でラッピングをすることができます。包装時は人手を必要とせず、自動で行えるため、梱包作業の効率化を図ることができます。
自走式ストレッチフィルム包装機の特徴についてみていきましょう。
- 最大99巻設定まで保存可能
- フィルムの張力設定可能
- スタート・ストップの位置の高さ設定可能
- 自動フィルムカット機能
- 危険バンパーによる緊急停止機能
- 8時間充電で100-150パレット巻き可能
※画像はオーバンドではありません
次にご紹介する製品は株式会社共和 様のダンボール製函機です。
株式会社共和様といえば多くの人気包装用品を製造、販売しています。
大正12年創業以来、市場占有率No.1を誇るゴムバンドといえばオーバンドでしょう。会社、ご家庭、スーパーや家電量販店などどこに行ってもオーバンドはあるというくらい誰もが知っている商品だと思います。その他、ミリオンやビニタイ、パイロンなど 数々のヒット商品があるのが印象的だと思います。
ケースフォーマーF175
こちらが株式会社共和 様のダンボール製函機です。
畳んであるダンボールを開き、底をテープ留めし、中に商品を入れられる状態を素早く作ることができます。ECサイトや倉庫での大量出荷を行う企業様には最適な機械であるといえます。
コンパクトな直線タイプのため、設置のスペースをとらずに円滑な梱包作業を行うことができます。
ダンボール製函機(ケースフォーマー)の特徴は下記のとおりです。
- 省スペース
- 小箱も対応可能
- 6秒に1ケース製函
- ダンボールの落下による製函ミス削減
- 梱包ラインを組みやすい直線ライン設計
上記画像をクリックしていただくと実際にダンボール製函を行っている様子を見ることができます。
毎日大量出荷を行っているネットショップや倉庫作業員、農家の方々はダンボール製函作業の時間を短縮するだけで、梱包効率をあげることができ、他の作業・サービスに力を入れることができるかもしれません。
続いてご紹介する製品は伊藤敏株式会社(ITO-TOSHI Co.,Ltd )様のストレッチフィルム包装結束機です。
ストレッチフィルム包装結束機は、製品を優しく包むように結束でき、製品や商品の保護・資材コストの削減に効果があり、大きさ・形状の異なる包装物にも臨機応変に対応することができ、梱包作業員の負担軽減と作業効率の上昇につながります。
ストレッチフィルム包装結束機の中でもTC(トータルクロージングモデル)に関しては、エアー緩衝材や発泡シート、ポリエチレンシートなどを組み合わせ、複合的にラッピングできる包装機で、緩衝材を使用することで製品の保護に重きを置いた製品になっているようです。
ストレッチフィルム包装結束機の特徴は下記のとおりです。
- 大型建材や長尺物が簡単に包装可能
- 異形対象物が簡単に包装可能
- サイズが異なる対象物でも連続して包装可能
- 多くの商品・製品を1つに包装できる
- ストレッチフィルム包装機で巻けない背の低いパレットも巻ける
上記画像をクリックしていただくと実際に包装を行っている様子を見ることができます。
大型建材や商材を扱うメーカーや卸業者に最適な包装機械であるといえます。長尺物などは特に包装がしにくく、苦労するかと思います。そんなときにストレッチフィルム包装機結束機を使用すれば、包装時間を短縮できるとともに、人件費の削減も可能でしょう。
エアー緩衝材や発泡シート、ポリエチレンシートなどを組み合わせることが可能で自社・顧客にとって理想の包装ができるのではないでしょうか。
続いてご紹介する商品は紙緩衝材です。
Ranpak社様の紙緩衝材製造機を株式会社PALTEK様が販売代理店となり国内のユーザーに提供しているようです。展示会場のデザインもクッションペーパーのようなデザインとなっていることがわかります。
Ranpak社様は、世界に24,000社以上、日本に1000社以上のユーザーをもつ、世界最大の紙による梱包資材・システムメーカーのようです。紙緩衝材といえば世界的に有名なのがRanpakだということですね。
株式会社PALTEK様は環境への配慮、物流コストの低減を望むお客様に対し、紙梱包資材の活用によるコストの削減、梱包資材の保管スペースの削減、梱包作業高速化による労働コストの低減などトータルコストの削減をご提案しているようです。
紙緩衝材というとボーガスペーパーやクッションペーパー、クラフト紙、ペーパークロス、リサイクルペーパー、ざら紙、白新聞紙、紙パッキンなどを隙間埋め緩衝材や包むための緩衝材として出荷・発送する業者が多いかと思います。
数々の機種がラインアップされておりますので、今回はいくつかご紹介していきたいと思います。
まずご紹介するのはGeami WrapPak HVです。
国内の大手スーパーの青果売り場でも採用予定があるといわれており、梱包資材・緩衝材業界で注目される紙緩衝材です。
ダイカットクラフト紙を3Dハニカム構造に拡張し、リーフティッシュと組み合わせて、包装することでEコマースや店頭でのラッピングとして使用することができます。Geami WrapPak HVは小さな梱包物に対して使用を推奨し、複数の梱包物を一つにまとめることもできます。
紙の斜めのセルがお互いをロックするため、梱包テープを必要とせず、商品をしっかり保護して包みこんでくれます。梱包テープを使用しないため、見た目を損なうことなくギフト用に最適だといえるでしょう。
緩衝材を出すときもトイレにてトイレットペーパーを使用するような感覚で引き出して、必要な分だけ使用することができます。
上記画像をクリックしていただくと実際に梱包を行っている様子を見ることができます。
メーカーや卸、スーパーなどの小売などの法人様からネットショップやフリマアプリを運営する個人様まで小型商品を梱包するのには最適な緩衝材製造機であるといえます。必要なときに必要な分だけ紙緩衝材を生産することができることや梱包時間を短縮できること、人件費を削減できることなど梱包効率を高めるためには必要な機材であると言えるでしょう。
エアー緩衝材や発泡シート、ポリエチレンシートなどを組み合わせることも可能で自社・顧客にとって理想の包装ができるのではないでしょうか。
次にご紹介するのはPadPak LCです。
Geami WrapPak HVの包装することとは異なり、箱内の隙間埋めに使用されるのがPadPak LCです。通常の箱内の隙間埋め緩衝材とは異なり、中量物(10kg以上)の梱包に向いているようです。
実際、中量物用の梱包に向いていることもあり、紙緩衝材自体の厚さもしっかりとあります。
中量物の例は下記の通りです。
- 中量物一覧
- PC部品(モニター、本体)
- 自動車部品
- 陶器(植木鉢・プランター)・ガラス製品
- 精密機械・精密機器・電子部品
- 医薬品
- 小型家電製品(カメラ・アイロン・レンジ・トースター・コーヒーメーカー・調理器具・防災用品など)
上記画像をクリックしていただくと実際に包装を行っている様子を見ることができます。
中量物の梱包に緩衝材としてエアー緩衝材や気泡緩衝材を使用すると重量により破損のリスクが高くなります。中量物の梱包における緩衝材はPadPak LCの紙緩衝材が良いと思われます。
BtoBなどの企業間取引において使用することはもちろん、BtoCの個人客にも使用することができます。紙緩衝材自体の大きさや厚さが処分のときに多少の煩わしさをだしてしまうかもしれません。しかし、商品・製品の保護性能に関しては問題なしであるといえるでしょう。
次にご紹介するのはWrapPak Protectorです。
WrapPak Protectorは他の紙緩衝材と異なり、緩衝材自体に波をうたせ革新的な紙の形状となっているようです。箱のライニングや梱包物のラッピング、断熱、箱内の隙間埋めなどのさまざまな用途に使用することができます。
WrapPak Protectorは下記の方に向いています。
- -こんな方にオススメ-
- 多くの種類の梱包材を使用している方
- 壊れやすいもの・われものを梱包している方
- 商品・製品の一定の温度管理をしたい方
- 資材保管のスペースを確保したい方
- 重量物を梱包したい方
上記画像をクリックしていただくと実際に梱包を行っている様子を見ることができます。
他の紙緩衝材と異なり、波打つ形状になっていることで、保冷剤を使用した生鮮食品の梱包なども可能となってます。
通常の梱包において鮮度を保つことが求められる場合には、下記のものが使用されます。
- -物流用保冷資材-
- 発泡スチロール保温(保冷容器)
- 発泡ポリプロピレン(保冷容器)
- アルミ箔ラミネート保温(保温・保冷輸送ボックス)
- アルミ蒸着ラミネート(保温・保冷袋)
- 保温・保冷シート
- ドライアイス
- 保冷剤・保温剤
通常梱包する際には上記の保冷資材を購入する必要性があります。別途コストがかかることや、緩衝材が付属ではないため、緩衝材を別で同梱する必要性があります。手間とコストを考えると、通常使用しているカートンを使用し、紙緩衝材1つで梱包できるのであれば、WrapPak Protectorがいかに便利かわかるかと思います。
今回は包装に関する資材を中心に紹介したエア!
本格的な機械もご紹介したので是非参考にしてほしいエア!
今回はJAPAN PACK 2019に出展した企業様の自慢の製品の一部をご紹介いたしました。毎日大量に出荷作業を行う企業様や個人様はいかにして梱包効率を上げられるか、コスト(人件費・資材費・運営費)を削減できるかによって日々の売り上げと利益を出せるかが変わってきます。
長期的に大量の出荷作業を行うことが決まっている場合には早めに初期投資を行い、運営費(維持費)を少しでも安くしておくことで結果的にコストを下げることができるかもしれません。
今回ご紹介した梱包資材についてはごく一部の製品となっています。次回の展示会についてはご自身の目で確かめ、良いものを見出していただければと思います。